知らないゲームを探す時間が楽しい|ゲームの路地裏
連載「ゲームの路地裏」。ゲームライターのそりすが、ランキングを上からなぞるだけではない、知らないゲームとの出会い方について語ります。
どうも、しがないゲームライターのそりすです。
古巣のような場所であり、ホームでもあるGameWithから出張する形で、この度GameWith Indieにもやってきました。「インディーゲームについて好きに書いていい」と言われたので、遠慮なく書かせてもらいます。いやはや、嬉しい限りですがね。
さて、“インディーゲーム戦国時代”(そう勝手に呼んでいるだけ)の昨今。
今回はそんな時代の、「遊ぶ側」の話をします。 ……の前に少しだけ、作り手側の話を。
ゲームクリエイターたちは自分たちの作品を作るだけでも大変なのに、それを世に広めていく努力がとりわけ求められるようになっています。
「ちゃんと広まってくれるだろうか」
「メディアがネタにしてくれたら嬉しいな」
「バズらねーかなー」
あの手この手を尽くして作品を広めようとする中、底知れぬプレッシャーを抱えている人は少なくないはずです。
ですが、情報を発信し続けることそれ自体が、作品を知ってもらうための手堅い手段であると同時に、それを求めている人へ届けるための地道な広報活動であることには相違ないでしょう。
何せ、これだけインディーゲームが世にあふれている時代です。存在を知ってもらうだけでも、なかなかに大変。
ただ、ユーザー側にとって面白いのは、インディーゲームの数が増えれば増えるほど、「遊ぶ」以外にも新たな楽しみ方が生まれていることです。
それが、「ゲームを探す」という行為。
知らないゲームを「探す」という楽しみ
ストアの新着欄をなんとなく眺めてみたり、SNSで流れてきた短い動画に目を止めたり、ゲームイベントで知らないタイトルのブースにふらっと立ち寄ってみたり。
私はチョロいので、顔のイイ美少女でもいれば購入予定リストにホイホイと入れちゃいます。
つまり、自分のアンテナ(癖)に引っかかった一本と出会うことが、この上なく楽しい。
誰かの評価も、攻略情報も、詳しいゲーム内容さえほとんど知られていない。
何なら大手ゲームメディアにすら、まだ記事のネタにされていない。そんなゲームを先に見つけると、ちょっとした優越感すら味わえるわけです。
しかも、そういうゲームを見つけると、人は誰かに話したくなるもの。
人気だから遊ぶのではなく、自分で見つけたからこそ思い入れが強まり、誰かに教えたくなる。めんどくせーですが、我々「オタク」って元来そういう性分じゃありません?
「なんか面白そうじゃね」
「まだ全然知られてないけど、ちょっと見てくれ」
そんなことを言いながら友人に送りつけたり、SNSに書いたりする。
そうして自分が見つけたゲームが後からバズったりでもしたら、間接的に承認欲求まで満たされるのです。
すると、後方彼氏面で腕を組み、「ワシが見つけた」とか言い出しちゃう。
「共有」の連鎖から生まれるゲームとの出会い
もちろん、実際にそのゲームを世に送り出したのはゲームクリエイターです。
ただ、ゲームクリエイターが日々発信している情報を誰かが拾い、それをまた別の誰かが拾っていく。
まるでパズルゲームの連鎖反応のように、誰かの「共有」をきっかけに、今まで知らなかったゲームが突然目の前に現れることがあります。
だからこそ、作り手が情報を発信し続けることと、遊び手が知らないゲームを探し続けることは、案外すぐ近くにあるのかもしれませんね。
そんなわけで今回の「ゲームの路地裏」は、知らないゲームを探す楽しさのお話でした。
ゲームを探すとき、ただストアのランキングを上からなぞるだけではなく、ときには少し「路地裏」を覗いてみるのも一興です。
日本ではゲームの開発進捗より、ラーメンの写真投稿に活力を感じるクリエイターさんが多そうな気もしますが、その一杯のラーメンから、思わぬゲームとの出会いにつながることだってあるかもしれません……。
