ゲームを作りたい。でも、仕事が忙しくて時間がない。
だったら、いっそ仕事を辞めればいいんじゃないか?
僕は実際に電気エンジニアの仕事を辞めて、創作に集中する道を選びました。
これで晴れてゲーム開発に専念できる! …と思ったのですが、現実はそう甘くありませんでした。
みなさん、はじめまして! Wattです。 僕は『Isle Goblin / ゴブリンアイランド』という、ゴブリンの仲間と島を探索し、村を建て直していくサバイバルクラフトゲームを作っています。
この連載では、ゲーム開発中に実際に起きた出来事や、その裏側を紹介していきます。
ゲーム開発者の方には「あるある!」と共感してもらえたり、ゲーム好きの皆さんにも「ゲームってこうやって作るんだ!」と楽しんでもらえたり。そんな連載にできたらうれしいです!
記念すべき第1回は、僕自身が直面した「ゲームを作る時間がない!」という問題についてお話しします。
僕はもともと、電気エンジニアとしてフルタイムで働いていました。そのかたわら、趣味で絵を描いたり、ゲームを作ったりしていたんです。
ゲーム作りは、プログラムを書くだけでは終わりません。絵を描き、マップを作り、ゲームの仕組みを考え、実際に動かしてみる。さらに、開発の様子を紹介する動画も作らなきゃいけない。
やりたいことは次々に増えていくのに、1日は24時間しかありません。
時間を増やせるアップグレードがあれば真っ先に取りたいところですが、残念ながら現実世界には実装されていないようです。
そこで2022年5月、僕は電気エンジニアの仕事を辞めました。
絵を描くこと、ゲームを作ること、YouTubeで発信すること。そうした創作活動に、もっと時間を使いたかったからです。
とはいえ、仕事を辞めたからといって、すべて解決! というわけにはいきません。
自由な時間は増えましたが、生活費は必要です。Patreon(※1)で支援を募りながらも、数か月後にはまた仕事を探さなければならないかもしれない。そんな状況でした。
ゲームを作る時間と、生活するためのお金。両立するのは思った以上に難しかったんです。
※1 Patreon:クリエイターを月額制などで直接支援できるサービス。
その後、僕はフリーランスのピクセルアーティストにも挑戦しました。
電気エンジニアから、絵を描く仕事へ。好きなことを仕事にできるなんて、最高ですよね!
…ところが、これもそう簡単にはいきませんでした。
実際にやってみると、思っていたほど楽しくない。しかも、自分のゲームを作る時間も十分に取れませんでした。
好きな絵を描くことと、絵を仕事にすることは、別の話だったんです。
結局、僕は再び会社で働くことにしました。
それでも、『ゴブリンアイランド』の開発は続けていました。
そんなある日、僕のもとに意外な相手からメールが届いたんです。
送り主は、なんと『Core Keeper』などを手がけるゲームパブリッシャー、Fireshine Games。
「えっ、Fireshineから? 僕、何かやらかした!?」
同じサバイバルクラフト系のゲームを作っていることもあって、最初は「何か怒られるんじゃないか?」なんて、ちょっと身構えてしまいました。
ところが、メールの内容はまったく逆。なんと、僕が作っている『ゴブリンアイランド』に興味を持ってくれていたのです!
そして2026年2月。ついにパブリッシャーとの契約によって、ゲーム開発にフルタイムで取り組めるようになったことを報告しました。
最初の「仕事を辞めれば、ゲーム作りに集中できるのか?」という問いに答えるなら、僕の場合は「そんなに簡単な話じゃなかった!」ですね。
さて、ようやくゲーム開発に集中できるようになった僕ですが、だからといって問題がなくなるわけではありません。
今度の問題は、ゲームに登場する「クモ」。
クモが怖い人にも遊んでもらうには、どうすればいいのか?
僕が考えた解決策は…なんと、クモの脚をなくすことでした。
次回:開発ログ #2「クモが怖い人のために、クモの脚をなくしてみた」
それでは、また次回お会いしましょう!
※本記事は、開発者Wattさんが英語で公開している開発ログ動画・開発ノート・更新履歴をもとに、株式会社ポケットペアが日本語に翻訳・編集・再構成したものです。
・参考にした公開資料
(YouTube)How I Got Started Making an Indie Game | Isle Goblin Devlog #1
(YouTube)Leaving work to pursue art and game development
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