こんにちは、ダレカレの制作をしました、yonaと申します。
発売済アドベンチャーダレカレ (and Roger)
600円22
ダレカレを遊んでくださった皆様に向けて、この記事ではよく質問されることを取り上げながら「ネタバレあり」で書かせていただこうと思っております。
まだ遊んでくださっていない皆様。
ダレカレは私自身の個人的な感情を込めた小さな小さな作品です。
簡単にダレカレの説明をさせていただきますと・・・
「人の認識の歪みを体験する」インタラクティブノベルゲームになっています。マウスでボタンを操作するという非常に単純な動作だけでゲームが構成されているのですが、その一つ一つに色んな意味が込められている作品です。
価格は600円、プレイ時間はおよそ一時間と、手軽に遊んでいただけるものとなっておりますので、ぜひ遊んでみてください。
Steam、Switch、Switch2、google play、app storeにて発売されております。
ダレカレ公式ページ
遊んでくださった方、ネタバレを気にせず楽しめる方はどうぞ!
理由は主に2つ挙げられます。 まず一つは病気や死別が私にとって身近なことであったことが挙げられると思います。私の祖母が認知症だったことも、一つありますが、母は筋ジストロフィー、父はALSだったことが大きいと思います。 前作「In His Time」でもそうなのですが、何か自分が強く語れることはなんだろうと考えたときに、そういった題材がどうしても手前に大きく現れてしまうようです。
2つ目は妻と結婚した時、そういった背景がありましたので、どうしても「あなたを幸せにするよ」と堂々と言うことはできませんでした。自分や相手が病気になってしまう可能性のことが脳裏をよぎってしまうからです。ダレカレはそんな日頃から悶々と考えていることをできるだけ等身大に表現した作品だと私は思っています。
妻はこの作品をどう思ってるかというと、「今まで遊んだゲームの中で一番良い」と言ってくれてます。彼女は全くゲームをやらないので、私のゲームしか遊んだことがないんですが。
元々は3Dで表現することを前提とした企画でした。
加えて、Webカメラを利用し、プレイヤーの頭や顔の動きを利用したゲームを作ろうと思っていたんです。Before Your Eyesのような体験を何かしらの方法で拡張できないかと考えていました。
ところが予算の都合もあり、上記で考えていたようなことを2Dで表現する方針へ変わって行きます。
2Dで表現するということで、絵作りがとても肝心になるわけですが、その当時好んでいたようなフラットデザインはどうしても似合いそうにありませんでした。
そのため自分にも描けそうなアートスタイルを色々と模索していく必要がありました。
Florenceという私の大好きなゲームを軸に、2Dでどんな表現ができるかを考えていきました。
Florenceの何がすごいって、やはりゲーム全体を通してインタラクティブなアート体験になっているということじゃないかと思うんです。Florenceが広まった後、いくつもフォロワーとなるような作品が出ましたが、しっかりとそのアート性を汲み取って表現しているものはあまりなかったように感じていました。
ところが自分で作ってみて、アート性をもたせつつ、プレイを面白くするのがいかに難しいかということをひしひしと感じました。
実はChapter2から作り始めていたのですが、こちらが制作当初の映像になります。
これはこれで面白そう、と言ってくれる人もいるのですが、これ、遊んでみると本当につまらなかったです。
最終的に以下のようなシーンへと変わりました。
何がどう違うのかと思われるかもしれませんが、非常にわかりやすい点を挙げますと、当初「線を辿っていく遊び」のところが製品版の方ではその線が隠されて、「線を引いていく遊び」に変わっていると思います。
線がすでに見えている状態だと、プレイヤーが操作するよりも前に「こういうことを表現しようとしてるのね。」ということがわかってしまいます。線を隠しておくだけでプレイヤーは自分が操作したタイミングでその表現に気づくようになり、その順序関係に違いが生まれます。こうすることで、プレイヤーは自分の体験として、驚きを持ってその表現を受け取れるようになるのです。
改めて考えてみると、この手法はFloreceの表現の中で非常に重要な役割をもっていることがわかりますし、操作がストーリーと直結していると言われるような数ある作品でもこの表現とプレイヤーが気づく順序関係は大切にされているのではないかと思います。
リリース当初から小さな規模ではありましたが、話題になりました。一方で私の印象からすると批判的な意見も強かったなと思っております。難しい題材ですからそのような意見をいただくのはきっと当然のことだとは思いますが、正しく表現することができただろうかといろいろと悩んでいました。
多くの人に知られるようになったのは、発売から半年ほど経ってたくさんの配信者が突然実況するようになってからですね。たくさんの励ましのお言葉をいただきましたし、その一つ一つに様々なことを考えさせられました。
深く響き、遊んでよかったと言う言葉もあれば、傷ついたという人もいました。どちらも何か心に引っかかるものを受け取ってくださったからだと思います。苦しい重いをさせてしまった方々には申し訳ないと思いつつ、人生のどこかで一度ダレカレのことを考えたことがいつの日か何かしらの価値をもたらしてくれることを願っています。
これほどまでに多くの人に届いたのは、プレイした方々、実況をご覧になった方々がダレカレのストーリーを自分自身のこととして受け取り、考えてくださったからだと思います! 皆様のおかげで、先日Switch2版とモバイル版をリリースするに至りました。本当にありがとうございます。
個人制作のゲームとしては異例の数のアワードをいただいたことも併せてご紹介させてください。
・The 2026 BAFTA Games Awards(英国アカデミー賞)
→Game Beyond Entertainment(ファイナリスト)***
・Game Developers Choice Awards(GDC)
→Audience Award(受賞)
→Social Impact Award(ファイナリスト)
・東京ゲームショウ2025 センス・オブ・ワンダーナイト2025
→Audience Award Grand Prix(受賞)
→Best Arts Award(受賞)
→Best Presentation Award(受賞)
・台北ゲームショウ 2026 Indie Game Award
→Grand Prix(受賞)
→Best Audio(受賞)
・The Indie Game Awards 2025
→Emotional Impact(受賞)
→Game of the Year(ファイナリスト)
・Games for Change Awards 2026
→BEST IN IMPACT(受賞)
→BEST GAMEPLAY(ノミネート)
→BEST NARRATIVE(ノミネート)
・Game Connection x ChinaJoy 2025 Indie Game Awards
→Best Simulation Game(ファイナリスト)
・The 15th Annual New York Video Game Awards
→Chumley’s Speakeasy Award for Best Hidden Gem(ファイナリスト)
・International Videogame Competition at Anifilm 2026
→Artistic Excellence(ノミネート)
→Best Game for Children(ノミネート)
このような賞がダレカレを良い!と言ってくださった皆様を肯定できるようでとても嬉しかったです。
またこのような作品を作らせてくださった神様に心から感謝しています。
皆様のお陰様で、現在また新しいゲームの制作を始めることができております。
まだお見せできるのも少し先になると思いますが楽しみにしていただけますと幸いです。
ダレカレのことを思うとものすごいプレッシャーですが、たくさん売れることは私の目標ではありません。 どこかの誰かに私の信じる大切なことを届け、いつの日かその人が大きな豊かさの中で生きていってくれることを願っています。とにかく自分が等身大で言えるようなことをとことん詰め込んで形にしていきたいです。
応援してくださっている皆様、本当にありがとうございます!