
ゲームを遊んでくださった方の中には、「どうしてこのゲームが生まれたのか」を知らない方も多いと思います。 制作の様子はテレビ東京「東京パソコンクラブ」で放送されていましたが、ネタバレへの配慮からカットされているやり取りもあり、全体の流れは番組を全て追っていたとしても分かりにくくなっています。
そこで、このゲームが誕生した経緯を改めて残しておこうと思います。
『誰かの心霊写真』の物語は、東京ゲームダンジョン8から始まります。
2025年5月4日に開催された東京ゲームダンジョン8には、293もの出展団体が参加しました。過去最多となる規模で開催されたインディーゲーム展示会です。
その会場に東京パソコンクラブのスタッフが取材に訪れ、293団体の中から番組で紹介する作品として4本を厳選しました。
選ばれたのは、
『MustScream』
Steam
『こふんは生きている』MustScream
¥ 800Steam で見る
『MOTTAINAI GHOST』発売済アドベンチャーこふんは生きている ーマホロヴァ・クラブの死体さがしー
1,400円6
Steam
『打倒東京にはJimotoism』MOTTAINAI GHOST
¥ 1,210Steam で見る
発売済アクション打倒東京にはJimotoism
1,200円7
の4作品です。
このうち2作品が私のゲーム(『MOTTAINAI GHOST』と『打倒東京にはJimotoism』)であることは偶然だったそうです。
つまり、番組側で面白いと感じた作品を293団体から4つピックアップしたら、その2/4が同じ作者のゲームだったということです。
この出来事がきっかけとなり、番組から「東京パソコンクラブ発ゲーム第2弾を一緒に作りませんか」と声を掛けていただきました。 当時、番組では第1弾タイトル『デンパトウ』をリリースしており、第2弾の構想があったのです。

『デンパトウ』はコアなゲームファンから高い評価を受けています。 第2弾では「よりカジュアルな層にも遊んでもらえるゲームを作りたい」 という方針がありました。
そのため、最初からSteamだけでなく、スマートフォンやNintendo Switchでも遊べることを前提に企画を進めることにしました。
PCゲームを遊ぶ人だけではなく、普段あまりゲームを遊ばない人でも手に取りやすい作品にしたかったからです。
最初は『MOTTAINAI GHOST』のような方向性も検討されていましたが、最終的に 「心霊写真を題材にした間違い探しゲーム」 という企画にまとまりました。これであればクリックだけで遊べるのでスマホでも問題なく遊べそうです。
かつてはテレビ番組で心霊写真特集が数多く放送され、多くの人に親しまれていましたが、現在ではそうした番組も少なくなりました。 だからこそ、昔の心霊番組を知っている世代にはどこか懐かしく、若い世代には新鮮に映る題材になるのではないかとの考えもありました。
実は私自身も以前から、間違い探しゲームを作りたいと思っていました。 しかも、題材として考えていたのも偶然「心霊写真」だったのです。 ただ一つ問題がありました。 大量の写真を集めなければならず、それが難しくて企画は保留になっていたのです。
写真をAIで作るという方法も一度は考えました。
しかし、このゲームでは「正常な写真」が絶対に正しくなければいけません。
プレイヤーは、その写真にある"本当ではないもの"を探します。
もし最初から写真そのものに時代考証や構図などの不自然さが含まれていたら、プレイヤーは 「これは異変なのか?」 「それともAI特有の違和感なのか?」 と迷ってしまいます。
それはゲームとして誠実ではなく、プレイヤーをただ騙すだけの悪趣味な行為になります。 だから、絶対に本物の写真でゲームを作る必要がありました。
番組スタッフの方は、過去に心霊写真を扱う番組制作にも携わっていたそうで、そのノウハウが生かされ、企画の意図に沿った写真をたくさん用意することができたと感じています。
約9割は番組スタッフの皆さんが提供してくださったもので、残りは私と、カナメクトさんから提供していただいた写真です。
カナメクトさんとは『打倒東京にはJimotoism』を共同制作しており、その作品が『誰かの心霊写真』制作につながる大きなきっかけの一つでもありました。
そんなご縁もあり、「せっかくならゲームにも参加してもらおう」という思いから、ゲスト出演のような形で写真をご提供いただいています。
2025年10月24日放送回から不定期で「東京パソコンクラブ」に出演し、制作中の様子を放送していただきました。
乃木坂46の吉田さん、弓木さん、林さんの3人と、 どこまで怖くするか、 難しすぎないか、 といった調整を話し合いながら制作を進めました。
もし製品版の『誰かの心霊写真』を「思ったより怖くない」と感じた方がいたら、 「乃木坂の3人にとっては、このくらいが怖いラインなんだ」 と少し思いを巡らせてもらえたら嬉しいです。
ゲームオーバー時のジャンプスケアは、番組スタッフ側からいただいたアイデアです。
めちゃくちゃクオリティの高い映像に仕上がっていて感動したのですが、動画素材をいただいた時に怖すぎてちびりそうだったので、怖いのが苦手な方でも遊べるようにOFFにできる設定を追加しています。
「東京パソコンクラブ発のゲームらしさ」とは何だろうかと考えたときに、意識したのが前作『デンパトウ』です。
『デンパトウ』には懐かしのテレビ番組を思わせるようなパロディ要素がありました。
その精神を受け継ぐ形で、『誰かの心霊写真』のエンディングは、往年の2時間サスペンスドラマを思わせる演出で制作しました。
『誰かの心霊写真』は2026年3月6日に発売。
その後、App Store有料ゲームランキング(カジュアル部門)では『スイカゲーム』に次ぐ2位を記録し、この結果は2026年4月放送の「東京パソコンクラブ」でも紹介されました。
また、多くの配信者の皆さんにも遊んでいただき、発売から半年が経った今でも実況動画が投稿され続けています。
番組から始まった一つの企画が、多くの方に遊んでいただけるゲームになったことを、とても嬉しく思っています。
遊んでくださった皆さん、番組スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
最後に、アルバム100%クリアに必要な攻略情報を書き残しておきます。
ゲームは、4日間で一区切りですが、3日目以降の分岐を含めて8日 x 朝昼夜の3セクション = 合計24のステージがあります。24ステージそれぞれで出現する写真は固定で、4種類の中からランダムで抽選されます。
各ステージで出現する写真は以下の通りです。
1日目 : 朝[ 020, 049, 052, 106, ]昼[ 008, 046, 099, 075, ]夜[ 003と004, 024と025, 034と035, 036, ]
2日目 : 朝[ 006, 002, 100, 080, ]昼[ 007, 009, 101, 083, ]夜[ 017と018, 097と098, 016, 011, ]
3日目 : 朝[ 054, 001, 102, 070, ]昼[ 066, 050, 103, 068, ]夜[ 060, 061, 062, 076と077, ]
4日目 : 朝[ 065, 059, 104, 032, ]昼[ 071, 022, 105, 031, ]夜[ 073, 079, 074, 078, ]
分岐2段目の4日目 : 朝[ 058, 057, 092, 030, ]昼[ 063, 064, 107, 051, ]夜[ 055, 005, 041と042, 094と095, ]
分岐3段目の3日目 : 朝[ 053, 069, 108, 067, ]昼[ 072, 091, 010, 039, ]夜[ 043と044, 087と088, 037, 026と027, ]
分岐3段目の4日目 : 朝[ 081, 082, 014, 047, ]昼[ 028, 048, 056, 023, ]夜[ 012, 013, 090, 033, ]
分岐4段目の4日目 : 朝[ 015, 019, 021, 029, ]昼[ 038, 040, 045, 093, ]夜[ 084と085, 086, 089, 096, ]
2枚1セットのステージは夜に固まっています。
アルバムで揃わない写真があったら、対応するステージで何度も粘れば1/4の確率で出現します。その写真を除霊すればアルバムに記録されます。
また、エンドレスモードでは各難易度の目標日数のステージ(梅ならば12日目、竹ならば8日目、松ならば4日目)に、アルバムに記録されていない写真があるステージが選ばれるようになっています。ただし、2枚1セットのステージはこの限りではありません。2枚1セットのステージはストーリーモードで狙う方が確実です。