前回、
ロボトミで感じた「未知の存在を理解していく面白さ」と、
「忙しさの中で判断し続ける面白さ」について書きました。
今回は、そんな面白さを残しながら、
ロボトミとは別のゲームとしてどう形にしようとしたのかを振り返ってみます。
何度も書いているように、
ロボトミのゲームシステムをそのまま使うつもりは、最初からありませんでした。
私はローグライク系のゲームも好きなので、
怪異を調査して、討伐して、得た素材で装備を整えて、また次の怪異へ向かう。
元々ロボトミにもその傾向はありましたが、
もう少し色濃く入れたいなと思いまして。
またロボトミの、職員が施設内を歩き回って
各部屋へ向かうシステムは、私の技術では作るのがかなり難しそうなのもあり…
(職員や怪異のモーションを作る数も滅茶苦茶多いし)
仮に作れたとしても、
既存のシステムをそのまま流用する形にはしたくなかったんですよね。
なので、職員を直接動かす要素や
怪異を収容・管理するパートは、かなり早い段階で外しました。
その代わりに、
怪異に対して複数の職員を派遣して、
反応を観察しながら対処法を探り、
討伐する。
という形にしました。
怪異ごとに、してはいけない行動がある。
攻撃が有効な相手もいれば、待機や対話の方が正解の相手もいる。
その禁則行動を避けながら、
攻撃・対話・待機・撤退といった指示を選んでいく。
怪異を管理するゲームではなく、
怪異を観察・推理して討伐するゲームにしたわけです。
ここで、かなり大きくゲームの形が変わりました。
ただ、
変えてみると今度は別の問題も出てきました。
ロボトミには、管理パートそのものが忙しさを作る仕組みがあります。
職員を移動させたり、
作業を割り振ったり、
クリフォトカウンターを気にしたり。
あちこちで起きる問題を放っておけないから、
常に画面全体へ意識を向けることになる。
一方で『幻視天研所』では、そういう管理パートを外しました。
選んだら即死してしまう禁則行動は最初から考えていましたが、
怪異を放置しても特に困らないなら、急いで判断する理由がありません。
それでは、せっかく討伐ゲームとして別の形にしても、
ロボトミで一番好きだった「忙しさ」が生まれない。
どうすれば、怪異を観察して考える面白さを残したまま、
プレイヤーが放っておけない状況を作れるのか。
そこで、怪異一体だけを見るのではなく、
複数の部隊、複数の怪異を同時に動かす形へ寄せていきました。
こちらの怪異へ指示を出している間にも、
別の怪異の状態が変わる。
一人の職員を助けようとしている間にも、
別の場所では次に出す指示を考えなければならない。
怪異ごとの対処法を知っていても、
全部を同時に完璧に処理できるとは限らない。
「何をすればいいのか分からない」のではなく、
「分かっているけど、全部には手が回らない」。
そういう忙しさなら、
怪異を観察して対処法を考えるゲームとも両立できるのではないかと思いました。
こうして、最初は「ロボトミのような面白さを再現したい」から始まったものが、
作っては変え、足しては削ってを繰り返すうちに、
少しずつ『幻視天研所』の形になっていきました。
では、ここまで色々変えてきて、
実際のところ『幻視天研所』はロボトミとは別のゲームになれたのか。
最後に、そこを少し振り返って終わろうと思います。
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