静止画では、どうしても伝わらないものがあります。 『霧走町 流氷に眠る』の入力欄が、本当に自由に打てるのかどうか。 画面写真に質問が一つ写っていても、それが決まり文句なのか、その場で思いついた自分の言葉なのかは、見ただけでは分かりません。
同じ相手に、三通りの言い方で同じことを聞き、同じ証言が返ってくるところまでを画像でしめします。
場所は港と船小屋で、流氷の季節なので船は出ていません。 相手は、船小屋のそばで手を止めずに網を繕っている漁師の佐伯です。 話しかけると、こう返ってきます。
「……よそ者が、何の用だ」
愛想はありませんが、ここから事件の夜のことを聞いていきます。 三通りの言い方は、どれも制作側が用意した例文の中から選びました。 決まり文句を並べたわけではなく、刑事なら普通に思いつく聞き方を、長さと口調を変えて三つ、という選び方です。
最初は、ストアの画面にも使っている一文です。
事件が起きた夜、あなたは何時までどこにいましたか
刑事が相手の所在を確かめるつもりで、細工をせずにそのまま打つ文です。 相手と、聞きたい晩と、確かめたい中身が一文に入っています。
返事は、こうです。
「十五日の夜なら、10時まで番屋で飲んどった。それだけだ」
返事を読み終えると、捜査手帳に一行が残ります。
佐伯「十五日の夜は10時まで番屋で飲んでいた」
次は、助詞も敬語も削った短い文です。
昨日の夜はどこにいた
十字ほどしかありませんし、丁寧語でもありません。 これでも、返ってくる証言は一本目とまったく同じです。 手帳の記録も同じ一行になります。
長く書いたほうが有利になる仕組みでも、敬語で書かないと通らない仕組みでもありません。 短くても、聞きたいことが伝わっていれば届きます。
最後は、居場所ではなく行動を聞く形にしてみます。
昨晩は何をしていましたか
「どこにいた」とは一言も言っていません。 それでも、佐伯が返すのは同じ証言で、手帳の記録も同じです。 夜のことを聞かれた、と受け取っているからです。
三本で、言い回しも長さも語の選び方も、口調の丁寧さも違う。 着地する話題は一つで、返ってくる台詞も一つ。 そこを、画像を見てもらえればと思います。
動画では、この三本を続けて打ちます。 一つ打って、送って、返事を読んで、手帳に残ったのを確かめる。 題名の「10秒」は、その一往復の長さのつもりで付けました。 測った数字ではありません。
一つ、正直に書いておきます。 同じセッションで同じことを続けて聞くと、二度目からは返事が短い言い直しに変わります。
「10時まで番屋だ。何度言わせる」
同じ台詞を丸ごと繰り返すのではなく、もう答えただろう、という顔で短く返す。 動画の中でこれが出たら、それは仕様です。 証言そのものが変わったわけではないので、手帳の記録は一行のままです。
動画の冒頭には、入力の前の操作も入れます。 移動先の一覧から港を選び、そこにいる人の中から佐伯を選ぶ。 画面の上に、いまの場所と相手の名前が出て、入力欄はその下にあります。
同じ「あなた」でも、相手が変われば別の人への質問です。 質問のたびに人名を書かなくていいように、相手は先に決めておく形にしました。 手帳を読んだあとで別の人の話が頭に残っていても、いまの相手を見てから打てます。
移動する、相手を選ぶ、一文を打つ。 この順番がつながって、人物へ質問する場面になります。 動画では、そこを切らずに映します。
三本とも同じ台詞が返るのは、返事をその場で作っていないからです。 佐伯の台詞は、制作のときに書いてあります。 入力は、書いてある台詞のどれを出すかを決めるための、検索の言葉のようなものです。
だから、言い方が違っても同じ証言に着く。 逆に、書いていないことは返ってきません。 何でも話せる相手ではないという線は、最初にはっきりさせておきたいところです。
その線の内側で、聞きたいことを自分の言葉で聞く。 それがこのゲームの入力欄です。
三本とも通ったからといって、何でも通るわけではありません。 用意した話題から遠い文や、その人が知らないことを聞く文は、届きません。
そのときは、相手が聞き返してきます。
「……事件の夜の居場所、そういう話か?」
「はい」と答えれば、その話として進みます。 「違う」と答えれば、一手戻るだけです。 まったく心当たりが無ければ、こう受け流されます。
「知らんな」
このあたりの受け皿は、遊び方の記事で改めて書きます。 今日は、通るときの手触りだけを見せる回です。
画像は、ゲームを始めた直後の状態から撮ります。 捜査が進んだあとで撮ると、同じ質問でも返事が変わることがあるからです。 何を知っているかで人物の返事が変わる仕組みは、遊び方の記事で改めて書きます。
静止画のほうは、三通りぶんをすでに同じ条件で撮ってあります。
三本の入力が、それぞれ自分の言葉として会話の履歴に残ること。 返事が、その人の言葉で、その人の口調で返ってくること。 手帳の記録が、三本とも同じ一行になること。
内部の点数や判定の理由は映しません。 遊んでいるときの画面を、そのまま載せます。 何を打って、何が返って、手帳に何が残ったか。 それだけが画面で見えれば、十分だと思っています。
言い方を変えても同じ証言に着く、という一点が伝わったら、次は自分の言葉を試してみてください。 例文にない聞き方でも、聞きたいことが同じなら、たぶん同じ証言に届きます。 届かなかったら、相手が聞き返してくれます。
この町が気になったら、Steamのウィッシュリストに入れておいてもらえるとうれしいです。
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