先日、サンイチのデザイナーが、作業データのpsdファイルをチームの共有の場所に入れようとしたところ、見慣れないダイアログが出て、手が止まってしまいました。
エンジニアが手順を案内して、無事に解決。原因は「Git LFS」でした。
ゲーム開発をしていると、たぶん一度はぶつかるこの仕組み。今回は、Gitにあまり詳しくない方に向けて、ざっくり解説してみます。
Gitは「バージョン管理システム」の一つです。
ゲームで例えると、みんなでセーブデータを共有したり、過去のセーブに戻ってやり直したりできる仕組みです。
誰かが作業したら、その状態をセーブして、チームで共有する。うまくいかなかったら、前のセーブに戻ってやり直す。プログラムだけでなく、絵や音のデータも、同じように管理できます。
ゲーム開発では、画像、動画、音声、3Dモデルなど、とても大きなファイルをたくさん扱います。
ところが、Gitは本来、プログラムのような小さなテキストファイルを扱うことを想定しており、大きなファイルを扱うのは苦手なんですよね。実際、Gitのサービスとしてよく使われているGitHubでは、100MiBを超えるファイルは受け付けてもらえません。
そこで使うのがGit LFS(Large File Storage)です。
Git LFSを使うと、大きなファイルの実体は別の場所に保存され、Gitの中には「実体がどこにあるか」を指す小さなファイルだけが置かれます。セーブデータの例で言えば、重いデータは別の倉庫に預けておいて、セーブデータには「倉庫の何番の棚」というメモだけを書いておくイメージです。
コマンドで導入する場合は、Git LFSの公式サイトの手順どおり、次の流れです。
git lfs install を実行する(最初に1回だけ)git lfs track "*.psd" のように、LFSで扱うファイルの種類を登録する.gitattributes というファイルができるので、それも一緒にコミットするあとは、いつもどおりファイルを追加して、コミットして、プッシュするだけです。
SourceTreeのようなGitのアプリを使っている場合は、メニューの「リポジトリ → Git LFS → 追跡/未追跡のファイル」から、扱うファイルの種類を登録できます。サンイチのデザイナーがつまずいたときも、この手順で解決しました。
Git LFSを使うときに、ひとつだけ気をつけてほしいのが容量です。
GitHubの無料プランでは、Git LFSで使えるのは、ストレージ・ダウンロード量ともに月10GiBまでです(2026年10月時点)。1ファイルの上限は2GBです。
10GiBあれば十分、と思うかもしれません。でも、次の2つでじわじわ増えていきます。
無料プランのまま枠を超えると、その月の残りはGit LFSが使えなくなってしまいます(予算を0ドルに設定している場合)。
詳しくは、GitHubの公式ドキュメントを確認してください。 https://docs.github.com/ja/billing/concepts/product-billing/git-lfs
細かい使い方は、もっと詳しい記事をご確認ください。「Git LFSというものがある」「ゲーム開発なら、たぶん使うことになる」というのを共有したく、今回記事を書いた次第になります。
『三位一体の単一点』は、チームサンイチが開発中のSF群像劇ノベルゲームです。
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