Studio K Gamesです。法医人類学のラボを舞台にしたビジュアルノベル形式のミステリー『Bone to Pick 〜骨から始まる事件簿〜』を作っています。
準備編に続いて、今回は結果編です。
法医学と科学捜査ミステリーということで、パンチはあります。好きな人は好きです。そのため初日からダウンロードをいただいたのですが…
アンケート結果は初期は全然良くありませんでした。 そりゃそうです、ゲーム本体が良くなかったんですから…せっかく期待して使ってくれたユーザーには申し訳なかったです。 デモ配布当日に配信してくれた海外インフルエンサーさんもいたのですが、評価は決してポジティブではなかったようです(ほんと申し訳ない)。
なぜミスマッチが起こったかというと、私の経験不足。 Webアプリでは、顧客の目的に沿ってプロダクトを設計します。目的地まで最短で摩擦なく進めるように。なぜなら、彼らにはWebアプリは日常だから。早く片付けたいんです。経費精算に長い工程はいらないですよね。 一方で、ゲームは非日常です。特にPCゲームは没入してゲームの世界を体験するために来ます。たとえ道のりが長く複雑でも、一貫した世界観の中でチャレンジをクリアすることはゲーム性となり、それがゲームの面白さに繋がります。
私はこの差分を捉えきれていなく、ゲームを分かりやすく(=つまらない)、救済措置多く(=やりがいのない)ものにしてしまったのです。
とはいえ、初期バージョンでも優しいコメントを多くいただいたのは事実で、それらの声が私がめげずに開発を続けるエンジンになりました。
アンケートの回答があまりにもヤバすぎて、必死で改善に走ります。
結果的にバージョンアップデートは16回、コミット数144件、コードは3,500行追加。
ここまで変えると、ゲームの提供価値は別物になります。
なお、プロダクト開発あるあるですが、全ての顧客意見を反映する必要はありません。そもそもフィードバックが来るのは、自分も気になっていた箇所です。顧客の意見が後押しになり、やる気(というか焦り)になって開発をしました。
ドカンときますね。ぱっと見るとここで会話を削る施策に出ると思いますが、顧客は必ずしも自分が欲しいものをわかっているわけではありません。
これは本質的には、ユーザーの期待値調整の問題です。 事件1でそれなりに科学捜査ゲーム(11件!)はあるのですが、あくまでBone to Pickはストーリー重視のビジュアルノベルです。読み物としての面をもう少し強く打ち出すよう、NextFest中にミニゲームではなくキャラクターが会話しているスクショを先頭にしました。 並行してセリフも洗練させ、ゲームの内容を充実させて(初期はマジでヤバかった)このようなコメントは減りました。
もう一つ大きな満足度に繋がったのが、セリフによる分岐です。
実は初期バージョンは、一直線のゲームでして…
ビジュアルノベルなら、分岐はあって当然だと思われますよね。 ここはもう言い訳のしようがない。 ビジュアルゲーム素人で、選択肢を選ぶ楽しさを失念していました。
体験版で分岐して挫折すると感想もらえないし(言い訳①)、物証を元に謎が解けるゲームだとその物証が出てくる順番が前後するとロジック調整が難しい(言い訳②)し、そもそも選択ミスって事件解決しないミステリーゲームはありなのか?と(調べたら世の中にそういうゲームもあるんですね!開発者の潔さよ)。
色々悩んで、段階的にセリフの分岐やゲームオーバーの場面を追加しました。ただ配信者の方々は皆上手すぎてゲームオーバーにならず、失敗した反応を伺いたいなと思っている所存です。
Steamのアルゴリズムは分かりませんが、改善すればするほどデモDLが増えていく気はしました。少なくとも新バージョンを出して寝て、朝起きてアンケート数を見て反応がすぐ分かります。逆に改悪もしてしまい、その時はアンケートの数がいつもより少なくて急いで修正したり。試行錯誤です。
では最終的にどの程度の成果があったのか?
Steamは期間中の結果を出してくれます(ありがとう)
遊んだ人2,696人、WL2,514件、遊んでWLに入れた人621人(約23%)
同時プレイ数を測るサイトでは、終了時点で567位。過去最高は380位だったそうです。
事件解決という30分前後で終わるVN+AI開示は有利ではありません。
とはいえ私はこの数字には後悔しかなく、目標値はもっと高かったんです。 初めてのゲームは数百しかWLがいかないよ、ほとんどのゲームは遊ばれないよと言う人もいますが、もっとWLを増やしたかったというのが正直な感想です。
初期のデモ版をうまく提供できず、伸び悩んだのも原因だと猛省しています。
今も引き続き地道に改善を加えつつ、別の角度からフィードバックを収集しています。
とはいえ今の安定期バージョンは当社比アンケートでは高評価です。
体験版(日本語)があるので、ぜひWL登録+お試しください。
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