Hex Judgeには、開発当初から2つのテーマがありました。
一つはローカルLLMによる自然な会話をゲームに活かすこと。
そしてもう一つは、ゲーム開発だけでなく、プロジェクトマネジメントやマーケティングにもAIを活用することです。
今回は、実際にAIを開発運営へ取り入れてみてどうだったのかを書いてみます。
※今回使用したAIはChatGPTです。
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AIが最初に決めたのはスケジュール
まずAIが提案したのは、「最も効率良く宣伝するにはSteam Next Festに参加するべき」ということでした。
当時、一番近い開催が6月16日のNext Festだったため、まず参加を決定。
そこから、
という流れになり、
というスケジュールになりました。
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一番大変だったのは「予定を守ること」
ここからが地獄でした(笑)
AIが立てたスケジュールが本当に有効なのか検証したかったので、多少無理をしてでも予定は崩さないようにしました。
本当は追加したい機能が山ほどありました。
しかし、そのたびにAIへ相談し、
「これは今やるべき?」 「発売後でも良い?」
という優先順位を決めてもらい、間に合わないものは思い切って切り捨てました。
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Gemma4を諦めた話
今年3月に開発を始めたのですが、4月には最新ローカルLLMモデルであるGemma4が発表されました。
開発者としては当然試したくなります。
しかし、新モデルへの対応にはかなり時間がかかることが予想されました。
AIへ相談した結果、
「今はやらない」
という判断になりました。
正直かなり悔しかったです。
ですが、リリースを優先したおかげで予定通り発売することができました。
そして現在、ようやくGemma4の検証を開始しています。
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AIは良いプロジェクトマネージャーだった
開発中は、
「これもやりたい」 「いや、これも入れたい」
の連続でした。
そのたびにAIへ相談し、
「優先順位は?」 「本当に必要?」
と確認して実装を決めました。
結果として、やりたかったことを全部入れることはできませんでした。
ですが、もし自分のやりたいことだけを追い続けていたら、発売までたどり着けなかった可能性も高いと思っています。
その意味では、AIにプロジェクトマネージャーを任せたのは正解だったと感じています。
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価格設定もAIと議論
価格決めもAIに相談しました。
私は個人制作の初タイトルなので、
「ワンコインくらいで十分」
と考えていました。
しかしAIは、
「$7.99」
という強気の価格を提案してきました。
日本では1,000円を超える価格になるため、正直かなり悩みました。
そこから私とAIの議論が始まります。
私は、
「できるだけ多くの人に遊んでほしい」
AIは、
「利益率や市場価格を考えると安すぎる」
という意見。
最終的には、お互いの考えを踏まえて$5.99という価格で落ち着きました。
今でも少し高いかなと思う気持ちはあります。
その代わり、アップデートでゲームの価値を高めながら、セール時の割引で対応していこうと考えています。
ちなみに、セール時の割引率までAIが提案しています(笑)
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マーケティングもAIと一緒
Steamストアページの文章や構成は、基本的にAIへ相談しながら作りました。
一番苦労したのはPV制作です。
私はデザインや映像編集が得意ではありません。
そこで、
をAIに考えてもらい、その指示通りに編集しました。
最近は「AIに動画を作らせる」という話をよく聞きますが、
今回は逆です。
AIが監督、人間が編集者。
そんな作り方になりました。
とはいえ、Hex Judgeは基本的に会話をするゲームなので、映像としてはどうしても地味になります。
頑張って編集しましたが、この点は私とAIの限界も感じました。
次回作では、ぜひデザイナーと一緒に作ってみたいと思っています。
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海外向け広報もAIのおかげ
AIの提案で、
も行いました。
インディーゲームの広報経験は全くなかったので、必要な情報はほぼAI頼りでした。
英語で分からない登録画面があればスクリーンショットを貼り、
「次は何を押せばいい?」
と確認しながら一つずつ進めました。
結果として、複数の海外メディアにHex Judgeを取り上げてもらうことができました。
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メール対応もAI
プレスリリースを送るメディアの選定やメール文面もAIへ相談しました。
例えばGameWithさんへのメールもAIと一緒に作成しています。
結果として掲載には至りませんでしたが、それも一つの検証結果です。
また、
「このイベントは参加した方がいい?」 「この海外配信者へキーを送るべき?」
といった判断も、まずAIへ相談してから決めていました。
もちろん最終判断は自分です。
ですが、迷う時間が大幅に減ったのは本当に助かりました。
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AIを運営に使って感じたこと
AIは万能ではありません。
PV制作では限界も感じましたし、やりたいことを諦める場面もたくさんありました。
それでも、
という点では、とても頼れる存在でした。
個人開発では、ゲーム制作以外にもやることが山ほどあります。
その中で、「迷う時間を減らせる」というだけでもAIを使う価値は十分あると感じています。
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おわりに
Hex Judgeでは、ゲーム内でローカルLLMを使うだけでなく、開発・プロジェクトマネジメント・マーケティングにもAIを取り入れるという実験を行いました。
今回の経験で分かったのは、
AIに全部任せるのではなく、AIを優秀な相談相手として使う。
それが現時点では、一番効果的な付き合い方だということです。
そして現在は、リリース後にようやく新しいローカルLLMモデルの検証を始めています。
ゲーム内のAIも、開発を支えるAIも、まだまだ進化の途中です。
今後も検証を続けながら、Hex Judgeをより良い作品に育てていきたいと思います。