まだ答えは出ていませんが、ここ最近の試行錯誤をまとめてみます。
Steamで『にゃんクリメント』のストアページを公開してから、しばらく経ちました。
ありがたいことにストアへの訪問自体はあるのですが、なかなかウィッシュリストは増えません。
(一日100名ほどは見に来てくれている?)
トレーラーも作った。ストアページも整えた。 ゲーム画面もそれなりに見栄えするようになった。
自分では「良い!」と思っていたので、最初は何が悪いのか、よく分かりませんでした。
最初に見直したのは、Steamストアの説明文でした。
最初は、
「100億コインを目指す」 「放置して数字を増やす」
といったゲームシステムだけを前面に出していました。
もちろん、それ自体は事実です。 『にゃんクリメント』は、かなりクラシカルな放置系インクリメンタルゲームです。
猫が自動でコインを集めて、プレイヤーは時々手を貸しながら、少しずつ数字を大きくしていく。 自分自身、そういうゲームが好きだから作っています。
ただ、それだけを説明しても、このゲームを選ぶ理由までは伝わっていないのではないか。 そう考えて、ストアページは少しずつ物語寄りに変更しました。
「迷い込んだ猫が、元いた場所へ帰るためにコインを集める」
「100億」という数字も、単なる到達目標ではなく、帰還のために必要な力として見せるようにしました。
最後に「もう一度、大切な場所へ帰れるように」 というゲームのキーワードを添えました。
その後も、結局どういうゲームでプレイヤーは何をするの? という疑問に答えられる内容へ変更するなど、試行錯誤しています。
「ストアページを変えれば解決する!」
……という簡単な話ではないとも思いました。
むしろ見直していくうちに、自分の中で別の疑問が大きくなっていきました。 これ、実際に遊んでいて本当に面白いのか? 面白く見えるのか?
作成した未公開のデモ版は、一応ゲームとして成立していました。
コインを集める。 遺物を解放する。 願いごとで強化する。 数字が増えていく。
でも、自分で何度も遊んでいると、どこか手応えが薄い。
「ちゃんと作ってある」と「遊んでいて面白い」は、別の話でした。
そこで、ゲームシステムをかなり大きく触ることにしました。
特に大きかったのが、コインの積層システムです。
落ちてきたコインが積み上がっていく仕組みで、セーブデータまで含めてかなり複雑に作りました。
実装にはバグ取りを含めて時間がかかりました。 無限に積み上げられるようにロマサガ3のトレードのようにコイン束が沈んでいく仕組みも取り入れました。
コインが降ってくる見た目はきれいでした。
ただ「見た目の悪いコインの束が画面に増える」
という致命的な欠陥と、特に面白くないという事実がわかりました。
作るのが大変だったから残す。 ここまで作ったから使う。
そうしたくなる気持ちはかなりありましたが、最終的にはほぼ全部捨てました。
残したのは、コインが降ってくる演出だけです。
代わりに、そのコインが纏うオーラから経験値を得て、好きな対象を育てられる仕組みに作り直しました。
コイン生成量が増えるほどオーラが変化し、獲得経験値も増えていきます。
数字を増やすことと、育成が直接つながるようになりました。
もう一つ大きく変えたのが、「恩寵授く天秤」です。
ゲームプレイ中にランダム獲得したアイテムを捧げると、 ランダムで強化要素が手に入りました。
画面内にも「これだけ強くなりました」
とコイン生成量の変化を表示する仕組みでした。
この天秤はデモ版の終盤で手に入る遺物で、 停滞から一気に成長する感覚を体験できる仕組みとして作りました。
ただ、実際にプレイしてみると数字としては強くなっている。 でも、爆発しているような気持ちよさは感じられなかった。
そこで現在は、
「コイン生成量を大きく伸ばす」 「オーラ経験値を大きく伸ばす」
という二つの恩恵から、その場で選ぶ仕組みにしています。
プレイヤーが自分の意思で切り替えて、その瞬間にコイン生成量が大きく増減する。 プレイフィールとしては単純明快になったと思います。
「今は稼ぐ」 「今は育てる」
という判断も生まれるのではないか。 永続強化をコインで行えるので、プレステージする前の目標金額など、プレイ目的にもなるのではないか、 という試行錯誤の結果でした。
大きくゲームシステムを変えるとともに、今までおざなりになっていた、 基本的なUIのブラッシュアップも着手しています。
気がつけば、当初のストアページ内容とはかなり違う画面になっていました。
そのため、一度Steamの動画クリップやトレーラーも非表示にしました。
「完成に近づいているはずなのに、やることが増えていく」
そんな状況ですが、くじけずトライしています。
もちろん、変更したからといって、ウィッシュリストが増える保証はありません。
10月に体験版を公開して、実際に遊んでもらわなければ分からないことも多いと思います。
ただ、ウィッシュリストが増えなかったことで、
「ストアページが悪いのか」 「見せ方が悪いのか」 「そもそもゲームが弱いのか」
と、一つずつ疑うことになりました。
そして結果的に、最初にSteamへアップした頃よりも、自分自身が「こっちの方が面白い」と思えるゲームにはなってきています。
反応がないのは、かなり苦しいです。
何を直しても、それが正解だったのかすぐには分かりません。
それでも、反応がないからこそ見つかった弱点もありました。
作り込んだものを捨てたり、 ストアページを何度も書き直したり、 UIを作り直したり。
かなり遠回りしています。
それでも最近は、
諦めずに直し続けたことで、少なくともゲーム自体は良くなった。
そこだけは、少し実感できるようになりました。
10月の体験版公開で、それが実際に遊ぶ人にも伝わるのか。
今はそこを確かめるためにも、試行錯誤を続けています。
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