はじめまして!インディーゲームスタジオ GREENHORN でプログラミングやプロジェクト全般を担当している tomo-mana(@tomomana16)です!
この度は、GameWith Indie様サイトにて、『プロジェクト・ソラリス』の開発ログを展開していくことになりました!
記念すべき第1回目として、今回は、2026年内のリリースに向けて開発を続けている『プロジェクト・ソラリス』について、ゲームの概要、デザイナーさなきさんとの出会い、私たちが「かわいい×ローグライト×RPG」という課題にどう挑んだのか、そして展示会で好評だったポイントについて、開発者目線で書いてみたいと思います。
『プロジェクト・ソラリス』は、魔法と科学が交差するポストアポカリプス世界を舞台に、落ちこぼれの魔女と小さな相棒の「100日間」を描く、シナリオ重視のデッキ構築型ローグライトRPGです。
展示会の試遊アンケートなどでは「見た目だけだと普通の王道RPGに見えた」と言われることも多いのですが、実際にはしっかり手応えのある骨太なローグライトになっています!
舞台は魔法使い達が暮らす「島」。
主人公である魔女ソラリスは、魔法使いとして一人前になり島を出るという夢を抱いていますが、魔力が弱いため魔法使いの仕事に就けず、肩身の狭い生活を送っています。
魔法使いの資格を得るための試練「試しの儀」に挑戦できるタイミングは限られており、彼女の年齢的にも今回が最後のチャンスです。しかし、自力では十分な魔法が使えないソラリスにとって、この試練は絶望的な壁でした。
そこで彼女は苦心の末、錬金術で生み出した小さなホムンクルスの相棒「ホム」と共に、知恵と錬金術を駆使して、試しの儀に挑むことを決意します。
試練までに残された時間は「100日間」。 「ホムが倒れるとゲームオーバー」という緊張感の中、ソラリスとホムの100日間の冒険が始まります!
本作の大きな魅力である「美麗で生き生きとしたドット絵アニメーション」。これを一人で担当しているのが、GREENHORNのデザイナーであるさなきさん(@sanaki385)です。
私とさなきさんの出会いは、Web上で開催されているゲームジャムイベント「unity1week」でした。
unity1weekに参加するメンバー同士をつなぐコミュニティサイト「unity1week TeamUp!!」を通じて、お互いの作品や制作スタイルに惹かれ、交流がスタートしました。
「一緒に本格的なインディーゲームを作ろう」と意気投合し、『プロジェクト・ソラリス』の開発が本格的に動き出しました。
紆余曲折ありましたが、1週間でゲームを作るイベントから始まった繋がりが、こうして数年越しのプロジェクトになったのは、今でも不思議な感じがします。
一見かわいらしいビジュアルなのでライトな印象を持たれがちですが、本作は本格的なローグライトとして開発・展開しています。
ここで、開発者として一番試行錯誤した「一見かけ離れた要素(かわいい・ローグライト・RPG)をどうやってひとつに融合させ、面白いゲームとして着地させたのか」について少しまとめます。
本来、ローグライトとRPG(ストーリー)は非常に相性が悪いジャンルです。
ローグライトは「何度も繰り返し倒れては最初からやり直す」ゲーム性ですが、重厚なストーリーは「何度も同じ文章を見せられると作業になり、テンポを阻害してしまう」という構造的な矛盾があるからです。
この課題を突破するために、私たちが導き出した答えは以下でした。
先に世界観の話をすると、元々さなきさんはTRPG出身で、TRPGらしい人間味のあるキャラ同士の交流を好んでいました。彼から上がってきたシナリオ構想は、ファンタジーでありながら、現代社会でも起こり得る差別や社会的な問題、人間同士の軋轢や葛藤を扱った非常にテーマ性の高いものでした。
このストーリーを見た時、「うやむやに茶化したエンディングで終わらせてはいけない。作中で取り上げたすべての問題に対して、制作陣としてひとつの前向きな結論を提示したい」と思いました。
プレイヤーの皆さんに現代にも通じる様々な頭をもたげるような課題を、しかし重く受け止めるのではなく、そういう世界もあるよね、といったくらいの軽さを持ちながら、しかし同時に共感していただける設定として整え、どのエンディングに到達しても、提示された問題に対して「この結末でよかった」と前向きに納得できる着地点を目指してシナリオを構築しました。
本題であるストーリーと繰り返しプレイのバッティングに対しては、システムとテンポ感で解決しました。
サクサク読めるシナリオ×実績解除方式: 会話は上記を汲みつつもテンポを邪魔しない短く簡潔な構成にし、疲れずサクサク進められるようにしました。さらにストーリーは頑張って進めた分だけ解放される「実績解除方式」とし、一度見たストーリーは簡単にスキップできるようにしました。
プレイごとに変化する高い戦略性: ホムとの「交流」を通じて、ランダムに提示される選択肢からホムの技(デッキ)が強化されていきます。プレイごとに強化できる技や覚えられる技が毎回変化します。「今回はこのスキル構成だから、この立ち回りでいこう」と毎回違った攻略を組み立てる、ローグライト本来の試行錯誤を楽しめるようにしました。
何より、「キャラがかわいい」「かっこいい」という感情は、ゲームを遊ぶための最高の動機と思います。
錬金術やドット絵の世界観が好きな方はもちろん、自分たちが本当に「かわいい・かっこいい!」「癖があるけどどこか憎めない…!」と思えるキャラを本気で作ること。それがプレイヤーにとって「このキャラをもっと知りたい」という強いモチベーションになると信じて構想しました。
これまで東京ゲームダンジョンをはじめとして、デジゲー博、BitSummit、Tokyo Indie Game Summit、、台北ゲームショウなど国内外の展示会に出展してきました。
私たちのブースを訪れたことがある方はよくご存じかと思いますが、ブースでは映写機で画面を映し出す独自の展示スタイルを取り入れたこともあり、非常に多くの方に関心を持って足を止めていただきました。
ここでは、展示会やパブリッシャー様、試遊してくださった皆様から特に評価が高かったポイントを3つご紹介します。
戦闘中のアニメーションが真っ先に目を引きますが、実はUIや立ち絵、フォントまで全てドット絵で構築されているのが、ローグライトとしての本作の珍しい点です。(私がファミコン世代で、かつ初期ローグ好きなのもありますが、なにより、さなきさんが細部までドット絵で表現してくださったことも、本作につながったと思います)
コマンド選択式のターン制バトルでありながら、ホムの技の発動時にタイミングよくボタンを押すQTE要素を導入しています。この適度なアクション性が良いアクセントになり、「ターン制なのにダレず、最後までテンポよく飽きずに没入できる」と、展示会でプレイしてくださった方々、またパブリッシャー様からも非常に高い評価をいただいています。
「ローグライトの周回プレイ」と「ストーリー体験」を両立させるため、ストーリー展開はテンポ感を最優先しました。長々と読ませずにサクサク進む設計のおかげで「疲れずにどんどん先へ進めたくなる」点も好評です。
『プロジェクト・ソラリス』は現在、パブリッシャーであるIndieArk様と共に、2026年内のリリース(PC / Nintendo Switch)に向けて最終調整を進めています。
おかげさまで、2024年10月のストアページ公開以来、Steamのウィッシュリスト登録数は間もなく20,000件に達しようとしています!また、2026年初頭に実施したクラウドファンディングでも目標を超えるご支援をいただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです(返礼品も7割方準備が終わり、またボイス収録も無事に終わりました!)
現在、Steamにて無料体験版(Demo)を公開中です。
今回お話しした「生き生き動くドット絵アニメーション」「QTEを活用したバトル」「ホムの育成」、そしてストーリーの一端を直接体験していただけます。
「ちょっと気になるな」「面白そうだな」と感じていただけましたら、ぜひ体験版をプレイしていただき、Steamのウィッシュリスト登録をよろしくお願いいたします!
今後は、これまで他のブログで展開していた月次報告を中心に、時々こういった特集記事も書いていこうと思います。
これから『プロジェクト・ソラリス』とGREENHORNをよろしくお願いいたします!
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