きっかけはいくつもあるので、「やりたいことがたくさんできたから」という回答になってしまうのですが、一番の理由は、カードゲームを作ってみたかったからです。
その原点にあるのが、高校生の頃に出会った「Shadowverse」です。それはもう、本当に素晴らしいゲームでした。ゲームのルールはもちろん、エフェクトや操作性、スマホでのプレイを前提としたUIなど、魅力を挙げだすとキリがありません。
Shadowverseは、カードゲームの中では挙動が比較的シンプルなゲームだと思います。ファンファーレやラストワード、攻撃時効果など、自分のターン中にはさまざまな操作ができますが、相手のターン中には基本的に何も操作しません。この点は、ほかのカードゲームと比べても珍しいのではないでしょうか。
Shadowverseと出会った高校時代は、工業高校に通っていたこともあり、僕が本格的にプログラミングを学び始めた時期でもあります。プレイしながら、「Shadowverseを作れるレベルのプログラマーなら、優秀なプログラマーと言ってもいいのでは!?」と思ったんです。それ以来、僕のプログラマーとしての目標は、「カードゲームを作れるプログラマーになること」でした(笑)。
社会人として仕事を続ける中で、その目標を達成できるだけの力がついてきたと感じたため、実現したいという思いからカードゲーム作りを始めました。
挑んでみてから再度Shadowverseっていいゲームだったと体感しました(笑)。
ほかにも、Rustというプログラミング言語や、AWSというサーバー環境など、触れたことのない技術を使った制作に挑戦したかった、という理由もあります。ただ、こちらはおまけのようなものですね。
他のゲームから影響を受けた結果ですね。『ハースストーン:バトルグラウンド』や『チームファイト タクティクス』、『Heart of Crown』などを遊ぶ中で、現在の『Caldra』の特徴である「戦闘中にデッキを構築する」というルールが面白いのではないかと思ったことがきっかけです。
遊び心地で特にこだわったのは、カード同士のシナジーや、デッキごとの相性設計です。
『Caldra』では戦闘中にデッキを構築するため、ショップに並んだカードに応じて、デッキの方向性を決める必要があります。狙い通りのシナジーや構築ができたときには、しっかりと強さを実感できるようにしています。
一方で、どんな構築にも得意な相手と苦手な相手がいるよう、バランスにも気を配っています。たとえば、前半に強い構築は後半に弱くなる、といった具合です。
私の場合、苦労は比較的少なかったほうかなと思います。このゲームの開発には現時点で約2年かかっていますが、対戦型ゲームを2年で作ったというのは、比較的短いほうではないでしょうか。
ちょうど生成AIが登場した時期と重なり、開発にしっかり活用できたため、制作時間を半分から4分の1程度まで短縮できたと思います。
とはいえ、単純にカードの種類が多いので、それぞれを実装していく作業はシンプルに大変でしたね。
生成AIの活用については、以下の記事に詳しく書いています!
Qiita:「非ゲーム系エンジニアだけどゲーム作ってSteamにリリースしてみた 第4回:AIの使い方」
https://qiita.com/DS_Seido/items/480c2316aad0b8f7a186
人の手で特に大切にしたのは、ゲームのエフェクトやUI、操作感といった画面周りです。どれだけルールが面白くても、操作の心地よさや爽快感がなければ、ゲームとしての楽しさを感じにくいと思います。だからこそ、画面周りの作り込みにはとても時間をかけました。
思いついたものの、採用を見送ったルールやアイデアはいろいろあります。
たとえば、使われた相手が不快に感じるようなカードや、シンプルさを損なうルールは没にしています。ゲームを面白くなくしてしまう可能性が高いと考えているためです。
また、弱点があまりにも少ないカードや構築も採用を見送っています。どんな構成にも弱点があり、相手の構築を見ながら、それに対応できるよう自分の構築を変えていけることが、『Caldra』の面白さだと思っています。
注目してほしいのは、独自のルールと、それを支える個性豊かなカードたちです。
対戦型カードゲームが好きな方にハマっていただけるよう制作していますので、戦略を練ったり、相手のデッキ構築に対応したりと、『Caldra』ならではの戦いを楽しんでいただけたら嬉しいです。
今後もアップデートを予定しており、次回のアップデートでは新たなカードシリーズも追加されます。さらに楽しい戦いが広がっていきますので、ぜひ遊んでみてください!

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