『Ink & Lore(インク&ロア)』は、誰かが描くのをやめた絵本の中を潜っていくローグライク+カード戦闘のRPGです。
主人公は、絵本を描くための文房具たち。えんぴつ、蛍光ペン、コンパス、万年筆──筆を置いた者に代わって、まだ動ける4人が「守護者」と呼ばれています。この記事ではその4人を紹介します。
「平気だ。ちょっと擦れただけ」
真っ直ぐで素朴な前線リーダー。一番前に立ち、一番よく傷つき、そして一番「平気だ」と言う男の子です。
ただ、鉛筆は使えば減る道具です。彼は戦うたび、ほんの少しずつ短くなっている。本人はとっくに気づいていて、誰にも言いません。あの口癖が比喩なのかどうかを察したとき、この子の見え方が変わります。ちなみに字は絶望的に下手です。
戦闘での持ち味: 攻撃するたび攻撃力が積み上がり、使った技を「もう一回」呼び戻し、1枚から続きの技が生えてくる──戦闘が長引くほど手がつけられなくなるアタッカーです。
「大事なものを探すのが、私の仕事だもの」
温かくて優しい、チームの精神的支柱。倒れた仲間を必ず立たせてくれる、安心感のある女の子です。
でも蛍光ペンの仕事は「大事な行にだけ線を引く」こと。つまり彼女の本質は、選ぶことです。全部を照らせるほど光が残っていなかったとき、彼女は選んだことがある──優しいから癒すのではなく、選んでしまえる自分が怖いから全員を癒そうとする人。なお4人で一番ドライな現実主義者で、商店では平然と値切ります。
戦闘での持ち味: 0コストの一時カード「蛍光」を刷りまくり、火矢なら一斉精算の大ダメージ、鼓舞なら相方の大技の底上げ、雫なら回復に化ける──何を刷るかで役割そのものが変わるサポーターです。
「円は嘘をつかないもの。半径さえ決めれば、どこまでも正しいの。」
幾何学と美の追求者。優雅で自信に満ちていて、戦い方も生き方も「綺麗な軌道」であることにこだわります。
この絵本すべてのページの下地──構図のガイド円、レイアウトの補助線は、全部彼女が引いたもの。でもガイド線は、完成と同時に消されるのが仕事です。世界の全部に貢献して、どのページにも彼女の線は一本も残っていない。あの優雅さは、署名のない人生に折り合いをつけるための衣装なのかもしれません。ちなみに重度の方向音痴です。
戦闘での持ち味: 「回転」を溜めるほど連撃が伸び、毒を塗って倍にして処刑し、被弾すら回転に変える──溜めて一気に爆発させるコンボ役です。
「先生、ではないよ。」
教養が深く、思慮深い芸術家。誰も知らない世界のことをふと語り出します。
ただ、彼が文字を書くところを誰も見たことがありません。読めるし、暗唱もできるし、インクだって操れるのに。そんな彼ですが極度の甘党で、インク壺と蜂蜜壺を間違えたことがあります。
戦闘での持ち味: 手札を複製し、敵に押した刻印を相方の攻撃で回収し、ボスの行動すら1ターン遅らせる──インクと順番そのものをいじる搦め手です。
本作はダンジョンに2人1組で潜ります。組み合わせは6通りで、それぞれ専用の会話が用意されています。
休憩マスではペア専用の「語らい」がモーションコミックで挿入され、絆が深まります。キャラを選ぶことが、そのまま読む物語を選ぶことになる設計です。
4人とも、表の顔の裏に「道具であること」の哀しさを一つずつ抱えています。減っていくえんぴつ、選んでしまう蛍光ペン、消されるガイド線、書けない万年筆──それぞれの秘密は、絆を深めた先で少しずつ明かされていきます。

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