初めて出展した東京ゲームダンジョン12でうちのブースに置いた体験版は、通しでプレイすると約50分ありました。
……長すぎる。
遊び込んでくれた方には感謝しかないのですが、他にも色々なブースを見て回りたいと思っている来場者に出す試遊としては明らかに長すぎます。多くの方は途中で切り上げることになって、物語が動き出す前に体験が終わってしまう。今日はこの50分を詰めようとした話をします。
『三位一体の単一点』はシナリオゲーで、しかもSFです。未来の世界観、AIと人類の関係、三人の主人公。設定を説明しないと、そもそも面白さが立ち上がりません。
さらに本作には、主人公たちのあいだで「思考の断片」を受け渡すエングラムという独自システムがあって、これを理解してもらうにも段階が必要です。つまり、「面白い」まで辿りつく最短経路が、構造的に長い。シナリオゲーの宿命みたいなものです。
東京ゲームダンジョン13に向けて、既存の体験版を切り貼りして短くするのではなく、デモを台本から作り直すことにしました。目標は5分。削って削って、5分で「世界観の入口」「システムの体験」「続きが気になる引き」まで届ける設計です。
まずデモ専用の台本を確定させて、それからデモ専用のスクリプトとデータを新しく起こしました。本編の流用ではなく、デモという一本の作品として作る。実装は集中して一気に進めて、早い段階で最初から最後まで通しで動く状態を作り、そこから磨いていきました。
短くする一方で、足したものもあります。初見でも迷わないUIやチュートリアル。要所の演出の強化。そして最後に流れる約1分半のPV。動画制作担当のAifaさんは声優もできる人なので、PVに声まで入れてくれました。人の声が入ると、体験の最後が一気にリッチになります。
そうして完成したデモを通しでプレイしてみたら——10分になっていました。
5分はどこへ。
削っても削っても、シナリオゲーとして「面白い」と感じてもらうには、このあたりが下限なのでしょうか……
それでも50分から見れば5分の1。当日はたくさんの方に遊んでもらえて、概ね好評でした。
次の東京ゲームダンジョン14に向けて、このデモをもう一段磨くつもりです。
『三位一体の単一点』は、三人の主人公のあいだで「思考の断片」を受け渡して、一人では辿りつけない答えを見つけていくSF群像劇ノベルゲームです。
次は、この作品の「テーマ」をより深く感じてもらえるようにブラッシュアップしていきます。
10分に凝縮した入口を、ぜひ会場で体験してみてください。
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